スコットランド出身、90年代後半よりThe Beta Bandのリードシンガーとして活躍していたSteve Masonによるソロ最新作が名門Dominoよりリリース。
TBB時代からエレクトロニック、ダブ、ヒップホップ、インディー・ロックなどオリエンタルやアフロの空気感と共に多くのジャンルを多彩に表現してきた彼の新作はとてもオープンマインドでパワーに溢れている。パキスタンのシンガーJaved Bashir、イギリスのゴスペルシンガーJayando Cole、Keshia Smith、Connie McCall & Adrian Blake、イランのサントゥール奏者Kaviraj Singhなど多くのゲストを迎えていることで彼のこれまでの感覚が一層研ぎ澄まされ、もはやスピリチュアルにまで到達する多幸感。尚且つこれまで培ってきたシンガーとしての語感も流石としか言いようがない小気味よさ。
Brexitによって分断された国民の怒りを移民に対する賞賛としてこの作品を送り出すことでこの多幸感を持って表現できるのは、人間の強さと美しさを知っているからこそである彼の真骨頂、全11曲。

(Gold Cooler Vinyl)