ACADEMY FIGHT SONG
“it’s my life” (LP)

¥1,000

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“ないはずの記憶が蘇る”
三部作を締め括るに相応しい大団円にして唯一無二の作品であることは間違いない。戦慄を覚え中庸を極めたその先にある答えは、、、
かつて自分が出会ったサイケ味を帯び琴線に響かせるメロディを持った得体の知れないバンドたち、NAHTやeastern youthが醸し出した北海の息吹に南西kyushu islandから呼応する。タイムボムによりポストハードコアが逆輸入された90年代。ジョンフルシアンテとFugaziの出会いは必然だったのだ。ないはずの記憶の断片が蘇り、ありありと現実を浮き彫りにする。ささやかな狂気すら今作には感じる。そうアンダーテイカーが睨みを利かせるように。
ギターは円熟味を増し、刺激的かつささぐれだった轟音を解き放つ。一人間の生き様が滲み出ているようだ。それを彩るのは穏やかで淑やかな日本語の美しさであったり、時折みせる咆哮も小気味良い。曲調として遊びの中に”メジャー”を持ってくるところが彼らの真骨頂。愛嬌すら覚える。加えてジョーラリーを彷彿とさせる剛柔あるベース。cowpersワーシップのハイトーンコーラス。変幻自在のカルマ溢れるドラムは、ありとあらゆるリズム音楽を踏襲し超越された。自分の音でブチ上がり酔いしれるキースムーンのようなテンション、ジョンマッケンタイアが持つアグレッシブさなど、そのスタイルは枚挙にいとまがない。つまるところ予定調和の様式美が人々を魅了したのであれば、彼らはすでにその先の境地に達したのかもしれない。計り知れないまでにワクワクするバンドアンサンブル。
彼らが織りなす音楽的造詣の深さが彼らたらしめたシンフォニックかつ壮大で郷愁の4曲。もはや全編ボーナスステージ。
(text crucifive ten)