ロンドンのシンセ奏者でありレコードプロデューサーであるDanalogue、そして同じくロンドンのSpoken-wordアーティストであり、ライターであってサックス奏者であるAlabaster DePlume。
二人がロンドンの活気に満ち溢れた新しいロンドンジャズシーンを育むTotal Refreshment Centre(レーベルでもある)で出会い作られたこのアルバムは、音楽の中で様々な社会情勢と対峙し尚且つユートピアを見つけ出そうともがいている。
2020年、コロナそしてBLMに沿った数多くのアートが生み出されたがこの作品もまた根っこにあるリアルを表現する、とうよりも私はこれを聴いてハッっとした。緊縮財政、分裂政治、右傾化する英国の現実。全ては繋がっている。
もうあなたも気づくはずだ、この毎日毎日あらゆることに頭を悩まされ過ごす私たちは未来でこの時を振り返った時にどんな感覚になるのだろうかと。
まともな人間ならきっとそうであってほしい、私たちはあのとき寝っていなかったんではないかと。全9曲。